スナッチとは、バーベルを下から持ち上げ、頭より上方に重りを挙上させる種目です。
体の伸長反射を使い・全身のバネを利用することから、神経系の働きを高めてくれるトレーニングでもあります。
スナッチの「特徴」「やり方(方法)」「重量の設定」についてまとめました。
パワークリーンとスナッチは混合されやすいので、違いについても解説しています^^
スナッチの特徴とは
スナッチは別名「クイックリフト」とも呼ばれ、全身のバネを使って一瞬で爆発的に力を伝え、バーベルを持ち上げる種目です。
ずばり「瞬発力」が求められます。
なので瞬発力が必要な「走る」「跳ぶ」「投げる」といった動作を強化するには最適の種目といえます。
走力、ジャンプ力を強化する効果が最も高いトレーニングはパワークリーン、スナッチ、スクワット&ジャンプだと言われてます。
スナッチのやり方(方法)
スナッチのやり方(方法)について、まとめました。
①肩幅程度に足幅を取り、手幅は足幅の1.5倍~2倍程度で、広く握ります。
(バーベルの81cmラインよりも広く握りましょう。)
②背筋と腕をしっかり伸ばして、胸を張り、バーベルを脚にそって垂直に持ち上げます。(ファーストプル)
③バーベルが膝を通過したあたりで、床を強く蹴り、バーベルを一気に頭上まで持ち上げます。(セカンドプル)
④肘をしっかり伸ばし、頭上でバーベルを受け止めます。(キャッチ)
リスク:注意しなければならないこと
こちらの中学生が素晴らしい。神動画です。
①しっかりと背筋を伸ばし、胸を張ってバーベルを持つこと。
②そして、ファーストプルの時はなるべくバーベルが脚の近くを通過するようにしましょう。
③セカンドプルではバーベルを頭上まで引き上げますが、この時も腕の力はほとんど使いません。床を強く蹴り、その反動で頭上までバーベルを上げます。
④キャッチの時は、肘をピンとしっかり伸ばしましょう。肘を曲げてしまうと腕や肩の筋肉を必要としてしまうため、重さを支えきれなくなる場合があります。
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肘を真っ直ぐ伸ばすことで、筋肉ではなく骨でバーベルの重さを支えることが出来ます。
脚から離れた位置でバーベルを持ち上げると腰に張力が加わりやすく痛めてしまいます。
持ち上げる時、腕の力はほとんど使いません。脚と背中の筋肉・全身のバネ(伸長反射)を上手く使ってバーベルを持ち上げます。
また、真横から姿勢を見ていただければ分かるのですが、キャッチの位置は頭の真上ではなく、頭より少し後ろです。
頭より後ろでバーベルをキャッチすることが出来ない方は肩関節の柔軟性が足りていません。
重量の設定を決めよう
まず重りを付けずにバーだけでフォームの練習をします。
バーだけでそこそこキレイなフォームで出来るようになれば、1~2ヶ月くらい10回程度持ち上げる重さで行いましょう。
動作に慣れ、フォームが出来てきたなら4~6回程度上がる重さに設定しましょう。
ここまでくれば、時々MAXに挑戦したり、2~3回しか持ち上がらない重さに挑戦したり色々変化を付けてみると良いです。
スクワットやベンチプレスのような一般的な筋トレは8~10回で限界が来るぐらいの重さが一番「筋肥大」に効果的と言われていますが、パワークリーンやスナッチのような「瞬発力」を鍛える種目は5回程度で限界が来る重さに設定する方が良いです。
パワークリーンとスナッチはどう違うの?
パワークリーンとスナッチは共に全身のバネを使って瞬発力を鍛える種目なので、得られる運動効果は似ています。
共に瞬発力の強化でスピード重視のトレーニングなのですが、パワークリーンはやや筋力重視で、スナッチの方がさらにスピード重視のトレーニングと言われています。
パワークリーンは肩の高さまでバーベルを持ち上げるのに対して、スナッチは頭の上までバーベルを持ち上げます。パワークリーンもスナッチもバーベルを持ち上げる動作は一瞬ですが、同じ一瞬の時間でも、スナッチの方がより高くバーベルを持ち上げなければならないので、スナッチの方が難易度は高くなります。
しかし、パワークリーンの方は肩の高さまでしか持ち上げなくて良い分、スナッチより重たい重量を扱えます。
100kgのパワークリーンが出来る人で、スナッチは大体70kg~80kg程度。
なので、重たい重量を扱える分、パワークリーンの方が筋力は付きやすい印象を受けます。
*スナッチとの違いについて、より理解を深めたい方はパワークリーン(ハイクリーン)の記事も作成したので、見てみてください。
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